webで集客をするなら知っておきたい行動心理のこと

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人の意識と行動は常にとなり合わせ

コンテンツマーケティングという言葉が普及して久しいですが、「ノルマで記事を書かないといけないと思うと疲れる‥」「何のためにコンテンツを作るのか、そもそも作ろうとしてるコンテンツが必要とされるのかよく分からない‥」など悶々としてる方も多いのではないでしょうか。

そう‥、闇雲にコンテンツを作り続けても疲れてしまいます。

そんな方に是非知ってもらいたいのは、人が何らかの行動を取る時、その背景には心理的なモチベーションが常に隣り合わせになっているということ。サイトを見ることにフォーカスをすると、サイトを見ることで達成したい何かが僕たちにはあります。

僕らは無意識で行動している

暇な時間ができたら反射的にスマホを開き、いつものように同じInstagramやFacebook、LINE、ゲーム、ブログやニュースサイトなど見ていませんか?

お昼は定食屋ならいつもの○○、中華なら○○、行きも帰りも慣れ親しんだ道を歩くなど。人と話す時や仕事をしてる時でさえ淡々とこなしていることもあるのではないでしょうか。

それもそのはず。僕らは何かを決めようとする時、直感的に、また感情的に判断をしているからですね。

ダニエル・カーネマンが教えてくれた
意思決定のプロセス

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人の意思決定が決まる流れとは

行動経済学者ダニエル・カーネマン(1934年-)の著書「ファスト&スロー」によると、人間の脳には2つの思考プロセスがあり、日常の意思決定にあたって、自動的に高速で処理をしようとするファストな「システム1」と呼ばれるものと、頭を使わないと判断が難しく、知的活動が伴う処理をしようとするスローな「システム2」というものに分類できるとのこと。

どちらも起きている間は常に活動しつつも、多くの意思決定にあたっては高速で処理が可能な「システム1」において直感や印象といったものにより判断をしており、「赤信号は停止」、「3+6=9」といったものは「システム1」側で判断をしています。

webサイトへはどのように取り込めばいいのだろう?

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まず欠かせないことが、「システム1」の段階において拒絶をされないようサイトは直感的に受け入れやすく魅力的であるということ。ユーザーとの貴重なタッチポイントにおいて、もしその瞬時のタイミングに、脳が「これじゃない」と感じてしまったら折角の機会もなかったことになり離脱する要因となります。

つまり、興味がない(そこには求めている情報が存在しない)と感じた場合はすぐ直帰をするので、直帰率が高く滞在時間が短い場合、そもそものニーズとコンテンツにズレがある可能性があります。

またはニーズに本来沿っているはずなのに直帰が高く滞在時間が短いとすると、他のサイトと比較して相対的に内容が薄いか、ファーストビューにおいて「ここには自分の求めてる情報はなさそうだ」と瞬時に判断されている可能性があります。

また、「魅力的である」と感じるのは、その人のその時その場で期待値が高まっているからであって、その人のモチベーションと隔たりがあるものは、その場においては相対的に魅力は低くなります。

サイトへの集客においては、検索エンジン経由からの集客が欠かせませんが、この場合検索キーワードにおける検索者のモチベーションと、検索結果のサイトとの関連性の深さがSEOにおける検索順位に影響するのは理にかなっていると言えるでしょう。

まとめサイトからの訪問であれば、キュレーター自身が端的にそのサイトを紹介する理由を説明しており、それを読んだ人はその意識で訪問するのでズレは低いですが、検索経由であればキーワードにおけるその人のモチベーションを的確に捉え、訪問直後のファーストビューではズレが小さく魅力的に映るようにすることが欠かせないでしょう。

  • 行動経済学者ダニエル・カーネマンによると、人の意思決定には2つの思考「直感や印象などで決定をしようとするファストな思考のシステム1」「知的活動が伴う際のスローな思考のシステム2」が存在します。
    サイトにおいてはわずかな時間の中で興味を引くよう直感的に受け入れやすいか、またそこにはユーザーが求めている情報が端的に目につくかどうかの視点が欠かせません。

だんだんと対象を好きになる、ザイアンスの法則

また、心理学者ロバート・ザイアンス(1923–2008年)が提唱しているザイアンスの法則(単純接触効果)というものがあります。

これはCMの露出でも活用されていますが、繰り返し見たり聴いたりすることで好感度や印象が高まるというものです。

サイトにおいては、もし訪問してくれた人が「ここのサイトはとても分かりやすかった!役に立ったな、」とポジティブな印象を持ったとしましょう。その訪問時点では期待するようなコンバージョンを得られなくとも、単純接触効果(ザイアンスの法則)で高まりきっていなかった期待が、何度か訪れていくうちに「このサイトは信頼できるな」「以前のページも期待するような情報があったから今回もきっとありそうかも」など回数を重ねるごとに潜在意識のレベルで好感や信頼を抱くようになります。

ただ勘違いをすると、何度も何度も執拗に接触を試みると負の印象も与えることもありますよね。メルマガやFacebookの特定サイトからのウォール情報など典型的ですが、望んでいない接触を多く試みると嫌がらスパム扱いもされますので、先のダニエル・カーネマンの意思決定プロセスでも触れたように、直感的で受け入れやすい、魅力的であるということを忘れてはいけないでしょう。

人の感情をコントロールするチャルディーニの法則

人の感情をどのようにコントロールするか

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読み手にとって直感的で受け入れやすいことにより、取っ掛かりは持ちやすくなると先ほど書きました。ただ、そのあと訪問後に本来ユーザーが期待するような情報が分かりやすく書かれていることはもちろん、信頼感や安心感を伝えられることで、より良好な関係を築いていくことができるでしょう。

サイトに訪問をしたユーザーはそこで何かしらの気付きを得て、その次の行動につなげていくとした場合、情報としての受け皿はもちろん、感情としても信頼感や安心感を抱いてもらえるのが理想的です。そんな心理的要素の後押しとして社会心理学者のロバート・B・チャルディーニが提唱する6つの法則が役立ちます。

実際様々なサイトで活用されていますが、分かりやすいところで「お客さま満足度No.1」であったり、「先着30名様限り」などよく見かけることと思います。このよく見かけるカラクリとしてチャルディーニが提唱するように、その人への心象操作としていくつかの心理法則がある為です。

希少性 (scarcity):先に書いたように「先着30名様限り」や「わずか1日に1つしか生産できない」「8/30,31日限り」などその限定性を示すことで「あぁ早めに確保しないと‥!」といった気持ちを抱くようになります。周りもそう思っていると思うと尚更焦りが出てきて少額や元々気にかけていたら考える間もなく反射的に購入してしまうことも少なくありません。

権威 (authority):肩書きや知名度などの高い著名人やその道の専門家など権威性がある人の発言が重んじられ、重要視してしまう傾向があります。例えば身体の健康に関する記事を見ている人がいるとすると、実際その記事の正確性が気になりますよね。その際「医師監修 ◯◯先生」であったり、特に信頼性が求められる状況であるほどこの権威性が大切になってくる傾向にあります。そうすると「あぁこのお医者さんは知らないけれど、実際のドクターが監修してるなら信頼できるな」と安心感が生まれます。

社会的証明 (social proof):人は誰もが失敗を避けたいと考えるものですが、先の「お客さま満足度No.1」や「2017年度◯◯部門実績No.1」など、「皆んなが評価をしているということはきっとこれは良い物なんだな」とたった一文ながらもファーストビューにあるとその場で安心感が持てます。このように他者の評価を物事を判断する上での評価基準にしてしまうことを指しますが、つい疑心暗鬼になってしまう人の気持ちに対し後押しするのに「レーティング(★の評価)」や「お客さまの声」「カスタマーレビュー」などがあることで、この社会的証明を深められ安心感を提供できます。

好意 (liking):好きなものは好き。それはそうなのですが、なぜ好きになるのかの背景には「自分と似ている」「自分を評価してくれる」「同じゴールを目指す仲間である」ということが挙げられるようです。実際に人間関係においてもこの人の発言だからキライ、否定したくなる。またその逆にその人が言ったことだから受け止められる、同調したくなるといったことがありますよね。その好意的な感情を抱いてもらえるように「その不安な気持ち分かるよ、心配だよね。」「大丈夫、それを解決するにはこういうアプローチを取ってみるといいよ。」そんな自分の不安な気持ちを受け止めたり、頑張っているといった評価をしてくれるようなコンテンツがあるといいかもしれません。

コミットメントと一貫性 (consistency and commitment):周りに「夏までに3キロダイエットする!」と自分が決めた目標を公言するとそれに向かう努力をするように、自らが決めたことに対してそれを実現しようと人は一貫性を保とうとします。例えばメルマガ購読の場合、会員登録時に自動的にメルマガが届く仕様であれば迷惑メールにしてしまうのに対し、自らがメルマガ購読で購読をしたほうが読む傾向にあることと思います。サイトにおいては敷居の低いものからコミットメントを促すことにより、徐々にハードルを高くすることで一貫性を持って行動を促すことができるようになります。

返報性 (reciprocation):スーパーでの試食や、試供品の提供、友人にソーシャルでのいいねをもらうなど身の回りに多くありますが、何かしらの施しを受けるとそれに対して恩返ししたくなる心理を指します。ビジネスの交渉が必要になる場合も、まず相手の要求を受け入れ、それの見返りでお願いをするといったことがありますがこれも同様です。お世話になったと感じたらそれに応えたいとする心理が働く為、何かの行動をお願いしたいと思ったら先んじて相手の求めるものに応えていけるような期待値以上のコンテンツを作ると良いでしょう。

人は誰もが失敗したくはありませんし、これでよかった、自分の目に狂いはなかった、そう信じたいですし、そんな確信が得られるような要素(つまり感情を後押しする要素)があれば安心感を得ることで次の行動に繋げやすくなります。その為の要素としてこのチャルディーニの法則を抑えておくとよいでしょう。

  • 人の感情を後押しする心理的要素として、チャルディーニの6つの法則があります。「希少性」「権威」「社会的証明」「好意」「コミットメントと一貫性」「返報性」これらを通してコンバージョン獲得に向けて安心や信頼の獲得をしていくようにします。

webで活用できる行動心理のまとめ

まず抑えておきたいのが、ダニエル・カーネマンが提唱する人の思考プロセスは「システム1」と「システム2」の2つがあるということ。わずかな接触時間の間にその意識とズレが少ないコンテンツを提供することで、ユーザーに読んでもらえるきっかけを作ることができます。

そして心理的なモチベーションを理解し、人の意思決定にはファストな思考で受け入れやすいよう、最初の接点、及び導入部分でユーザーの意識とズレておらず魅力的であること。また読み進めていくうちにスローな思考で受け入れられるよう論理的で腑に落ちることが欠かせません。

訪問して読み進めていく中では、安心感や同調を促せるようチャルディーニの法則における信頼性や権威性、希少性などを考慮し取り入れていけるといいですよね。

ユーザーにとっての魅力的なコンテンツがそこにあれば、ユーザーは何度も接点を持とうとしますし、ザイアンスの法則でより関係性も深まることでしょう。ユーザーが評価をすれば検索エンジンも評価をしますし、好循環が生まれていきます。

最後までお読み頂きありがとうございます!

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